AndroidスマートフォンやiPhoneなどで使われるアプリには、広告が付いているものがたくさんあります。広告を付けた上でコンバージョンが達成できると、あなたのアプリはマネタイズの手段として使えるようになるでしょう。
ただしアプリから広告収入を得る際はメリットだけでなくデメリットまで考えて、成功のコツを考える必要があります。今回はアプリ広告収入の種類やメリット・デメリット、そして導入するために必要なツールをご紹介していきます。
1.アプリ広告収入の種類とは?具体例を入れながら解説
アプリから広告収入を得るために、まず広告収入の種類について覚えていきましょう。
クリック(タップ)型
アプリ上の広告枠がクリック(タップ)されることによって収入が発生するタイプです。当然クリック数が収益に直結します。
たとえばゲームアプリにおいて、プレイに失敗したユーザーに再度挑戦できる枠を与える代わりに広告を表示するパターンを採用したとします。そこからクリックが発生すれば、あなたは収入を得られるでしょう。
クリック1回で得られる報酬は多くありませんが、コンバージョン率が増加するようにタイミングやターゲティングなどを工夫できれば、それだけ収益が増えやすくなるでしょう。ただしクリック数を水増ししたり、誤クリックを促すような表示を行うことは厳禁です。最悪アプリの配信停止につながる恐れがあるので注意しておいてください。
インプレッション型
インプレッション、つまりアプリ上に広告が表示された回数によって収入が得られる仕組みです。表示されるだけで収入が得られる分、相場はクリック型より低くなっています。
たとえばアプリのホーム画面最下部に、常時ゲームアプリなどの広告を表示するように枠を設けたとします。ゲームが起動されるたびに回数が加算され、あなたはインプレッション型で収入を得られるようになるでしょう。
クリック型よりコンバージョンのハードルが低いので、無理しない程度に表示回数を増やして収入を得ることが重要です。ただしインプレッション型のみで本格的に収入を得るのは難しいので、他の方法と組み合わせて使うとよいでしょう。
成功報酬型
成功報酬型はクリックやインプレッションといったタイプとは異なり、広告配信側が指定したコンバージョンを達成することで収入が得られるタイプです。この場合のコンバージョンは
- アプリのインストール後一定のクエストクリア
- ECサイトへ遷移後、指定金額以上の商品購入
といったものです。
たとえばあなたのアプリがアニメ用情報収集アプリだとします。その際にアニメグッズに関する商品を取り扱っているECサイトの広告を上手く表示できれば、購入につながり収入を得られるかもしれません。
収入の相場が他2タイプより高い点がメリットですが、その分指定されたコンバージョンが達成されるようにしないといけません。アプリとの親和性や達成の難度まで考えて広告を表示する必要があります。
2.アプリ広告収入のメリット・デメリット!広告の位置やインセンティブなどを考えよう
ここからはアプリ広告収入のメリット・デメリットをご紹介していきます。
アプリ広告収入のメリット
アプリ広告収入には、次のようなメリットがあります。
無料アプリにも簡単に組み込める
アプリ広告収入の導入に関しては、アプリ自体が課金タイプなのか非課金タイプなのかは問題ではありません。審査をクリアして配信されているアプリであればどんなアプリにも組み込めるのがメリットです。
広告で収入を得られるようになれば、課金制度を特に設定しなくても稼いでいけるようになる可能性があります。そして組み込みも広告ネットワークを提供しているサービスへ登録すれば簡単に実現できるのもポイントです。詳しくは後の章でご紹介していきます。
長期間収入を得やすい
アプリを継続で配信できれば、それだけ広告にタッチしてくれるユーザーも増やせます。そして広告ネットワークを提供してくれるサービスも無料で利用できるので、広告運用に関して負担は掛かりません。
アプリ開発者としては広告運用のコストを考える必要がありません。アプリのユーザビリティ改善などへ集中できるのでメリットとなります。
アプリ広告収入のデメリット
アプリ広告収入には、次のようなデメリットもあります。
広告の頻度やタイミングを考えないとユーザビリティが低下する
アプリ広告収入を導入する際は、継続的な表示頻度やタイミングの改善が欠かせません。
広告はユーザーにとって邪魔に移る可能性が高いものです。たとえば
- 自アプリのジャンルと関係ない広告を表示しまくる
- プレイの重要な場面で広告を出されて邪魔されてしまう
- 広告頻度が多過ぎて読み込みに影響している
といった事例に該当するアプリは、嫌がられる可能性が高くなります。結果的にユーザビリティが減少して離脱が増えるといった現象が起こるとマネタイズが難しくなるでしょう。
また最初は頻度やタイミングが適切でも、アプリのアップデートやマーケティングの変化などでそれがいつまでも適切ではなくなる可能性もあります。継続的に解析をして、広告表示がユーザーのアプリ体験の邪魔をしていないか確認してみましょう。
アプリ配置の工夫や解析を介しての問題点洗い出しなどは、最初は面倒に感じるでしょう。しかし本格的に安定して収入を得るためには必須なので、しっかり覚えて運用に活用できるよう努力しておいてください。
予想外の広告が表示される可能性もある
アプリ広告ネットワークではさまざまな広告を配信しています。そのため選んだサービスによっては
- 希望の広告が表示されにくい
- 怪しい広告が表示されてしまう
といったトラブルが発生する可能性もあります。
信頼できるサービスなのかを確認するだけでなく、なるべく希望通りの配信ができるように設定ができるサービスかまで考える必要性があるでしょう。当然設定に関するノウハウは必須です。無駄な配信が起きてしまわないよう調整を行えるようにしておきましょう。
3.アプリ広告収入を導入するためのツールとは?具体例としておすすめを解説
ここからはアプリ広告収入を導入するのに、おすすめのツールを解説していきます。
AdMob by Google
Googleのアプリ広告収入導入用ツールです。
- 世界中の広告リクエストへ対応
- ネイティブやリワードといったさまざまな広告を配信できる
- レポート機能などで解析を行い、アプリ配信を最適化できる
- 作業自動化に対応した機能を使える
といった特徴を持っています。
また
- Android アプリのトップ1,000個のうち81%が導入
- 世界トップ100の広告主のうち97%が利用
といった数値を伴う実績もおすすめ度を裏付けています。
OpenWrap SDK
PubMatic社が提供している、軽量さが売りの広告配信プラットフォームです。
OpenWrap SDKを利用することで
- 広告パートナーの管理効率化
- 収益の最大化
などの効果を見込むことができます。
このSDK1つでさまざまな広告配信に対応できるので、アプリ読み込みに影響を及ぼすことなく、スピーディーな広告ヘッダー入札が実現するのもポイントです。
4.まとめ
今回はアプリ広告収入の種類やメリット・デメリット、そして導入するために必要なツールをご紹介してきました。
アプリ広告収入の導入によって、あなたのアプリはマネタイズの手段として利用できるようになります。ただし収入を得る種類を考えながら、最適な配置・タイミング、そして頻度で広告を配信する工夫が必要です。
ぜひ解析なども行いながら継続的に収入を増やしていけるような施策を立て、実行できるようになってみてください。