アプリのグローバル化
本日は「アプリをグローバルで成功させるために何をすべきか?」をテーマに語ってみようと思います。
これからアプリを海外に展開させようとお考えのご担当の方、アプリを海外に出してはいるものの、なかなか数字が伸びないとお悩みのご担当者の方、アプリをグローバルで成功するためにはどのような手法をとっていけば良いのでしょうか?
1.アプリを海外展開するメリットとは
アプリの販路を拡大させるだけで売上が望める
まずは販路について。まずは多言語対応する、もしくは非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)なアプリを作ることです。英語、フランス語、中国語、韓国語、スペイン語に対応すればビジネスチャンスはぐっと広がります。
国内と比較すると海外ユーザーは寿命が長い
2つ目は、海外のユーザーは日本より長いスパンでアプリを楽しまれる傾向がみられます。日本国内では1ヶ月程度で下火になって行くアプリも、海外では1年以上も人気ランキングに乗り続けるということも数多くみられます。
2.海外進出は国ではなく言語圏で考えよう
アプリをグローバル展開して行くには国ごとではなく、言語ごとに分けて考えて行く必要があります。英語、スペイン語、フランス語などは言語圏ごとの商圏があるので、一度その言語圏でヒットすると別の国に口コミで広まったり、メディアも同じ言語を使っているのでニュースとして取り上げやすいのです。
アジア圏でもインドやマレーシアなどは英語が使われているので、
アメリカのトレンドと似たような傾向がみられるそうです。
インターネットユーザーの人口比率は以下になるとのこと。
第1位:英語(5億6500万人)
第2位:中国語(5億1000万人)
第3位:スペイン語(1億6500万人)
第4位:日本語(9900万人)
第5位:ポルトガル語(8260万人)
第6位:ドイツ語(7540万人)
第7位:アラビア語(6500万人)
第8位:フランス語(5980万人)
第9位:ロシア語(5970万人)
第10位:韓国語(3940万人)
これらのデータからスペイン語圏への展開なども規模としては見逃せないということが分かります。日本や中国、韓国は言語圏的にも独立しているので特殊な市場であると言えます。
3.海外展開する際のLQAの重要性
海外のユーザーにアプリを使ってもらうためには複数の言語に翻訳されなければいけません。英語を母国語にする人、スペイン語、中国語、韓国語を母国語にする人たちが、日本語を母国語とする私たちと同じアプリ体験ができるようにテストする事が非常に重要なポイントです。
これが言語品質保証(Language Quality Assuranceの頭文字からLQAと表記します)の役割となります。翻訳から生じるバグを発見して、検証し、解決します。世界中のユーザーが楽しめる事。ユーザーが話す言語だけでなく、その地域でのマーケットや文化を反映する事も大切です。
アプリの開発段階からLQAを統合する事ができれば、検証プロセスや、検証テストを減らす事ができるので効率的に開発していけるでしょう。
4.海外で成功しているアプリの秘訣とは
海外展開における留意点
・市場規模・・・・・・・・スマホ普及率など
・人気ジャンル・・・・・・国によって人気ジャンル・トレンドがある。
・コンテンツの親和性・・・日本とのコンテンツの親和性はどうか?
・価格帯・・・・・・・・・アプリの価格帯も途上国・先進国で差がある。
コンテンツのカルチャライズ
・コンセプト・・・・国のニーズ・商習慣に合致しているのか。
・タイトル・・・・・ただ翻訳するのではなく文化的背景に落とし込む。
・キャラクター・・・日本では「かわいい」は受け入れられるが海外ではマスはとれない。
地元で適切な影響力のある人物をブランドアンバサダーに起用するのも、ターゲット層の心をつかむのに有効です。好感度の高いインフルエンサーと提携したブランディングは、特に相手が人気絶頂の有名人の場合、業績促進に実に効果的なのでマーケティング戦略に組み込むことをおすすめします。
5.まとめ
いかがでしょうか。自分たちが開発したアプリが海外の方々に使用して楽しんでいただけたらこんなに嬉しいことはありませんね。単に英語に翻訳しただけではヒットする訳ではありません。その国の、その言語圏の文化や風習までも理解する必要は出てきますね。
最後になりますが、海外でヒットしているアプリの下記のような傾向が見られます。
・言語なしに楽しめる設計、もしくは徹底した言語ローカライズをする
・プレイしていてクセになる効果音や、気づいたら口ずさんでいるようなBGM
・オンライン時だけでなくオフラインでも遊べるようにする
・アプリの容量は大きくない方がベター
これに関しては国内においても共通の傾向でしょう。既存のアプリを翻訳し検証して行く方法を取るか、アプリの開発段階からLQAを統合し、検証プロセスや、検証テストを減らす事ができるので効率的に世界に向けたアプリを開発していけるでしょう。