IDFAやGAID(AAID)って何?
アプリで収益を挙げるためには、効果的な広告配信も必要です。
現在ではユーザーの需要に合わせピンポイントに広告配信できるようになっていますが、ピンポイントに配信するために利用されているのが「IDFA(Identifer For Advertising)」といった広告識別子です。
アプリ業界関係者としては、広告識別子について理解しておくとマーケティングが楽になります。今回は初心者にも分かりやすいように「IDFA」とは何か、そして「AAID」との違いや活用方法までを分かりやすくご紹介していきます。
1.IDFAとは?
IDFAとは直訳すると「広告用の識別子」という意味で、「Apple」が「iOS」端末向けに発行しているモバイル端末IDのことです。
アプリインストールがトリガーとなり、取得が可能になります。端末ごとに1つしか割り振られないため、アプリ提供側ではIDFAを使うことでユーザー情報を取得し、効率的な広告配信が可能となります。
ちなみに当然のことではありますが、IDFAだけで個人情報は特定できません。ですから企業側でも安心して、積極的にIDFAを活用できます。
リマーケティング設定を無効にするLAT
前述したとおり、IDFAだけで個人情報は特定できません。
ただし現代では、匿名でも自分の行動を後追いされるのを嫌う方が多くいらっしゃいます。
そこでAppleはそういったユーザーに対応するため、「IDFAのリセット」と「LAT(Limit Ad Tracking)」を可能にしています。
IDFAのリセットでは、端末内のIDFAが削除されて新しいものが振られます。
つまり再度企業がユーザー行動を後追いするためには、新しい識別子の取得が必要になります。
対してLATでは、リマーケティング設定自体を無効にできます。
つまり企業側ではLATがONの間、リマーケティング広告などを指定ユーザーに打てなくなります。
こういった機能をユーザーが使うのを防ぐためにも、各企業は広告識別子をもとにしてユーザーに合った嫌がられない広告をいつでも配信できるよう準備しておく必要があると言えるでしょう。
2.IDFAとGAID(AAID)との違いについて
IDFAと似たような存在が、「AAID」です。IDFAとAAIDの違いは、発行している企業です。IDFAはAppleが発行していますが、AAIDは「Google」が発行しています。別名のGAIDは「Google Advertising Identifier」の略になります。
機能的な違いは特にありませんが、AAIDは「Android」端末用の識別子です。
つまりiOS端末ではIDFA、Android端末ではAAIDを使ってリマーケティングを行う必要があります。
3.IDFAとGAID(AAID)の活用方法について
ここからは、IDFAとAAIDの活用方法について解説していきます。
ユーザー行動のトラッキング
今までも説明してきたとおり、IDFAとAAIDは端末ごとに1つなので所有者の行動をトラッキングできます。企業側では上手くトラッキングを行ってデータを取得することで、その後のマーケティングにデータを活用可能になります。
データ連携
IDFAとAAIDは、データ連携の際にも活躍します。
たとえばデータ連携を行うことで、「Aさんは動画配信サービスをよく視聴し、日常的にECサイトも利用しているのでITに関して苦手意識がない人だ」というように、複数のサービスのデータを同時に取得できるようになります。
広告配信の際は、この後のセグメントに関して細かいデータが必要不可欠です。IDFAやAAIDでデータ連携を行えば、精度の高い多角的なデータが取得できます。
セグメントに合わせた広告配信
IDFAやAAIDを通して取得したデータは、セグメントに活かせます。
たとえば
- ホットなユーザー・・・自社のアプリを積極的に活用し、課金額も多い
- コールドなユーザー・・・課金を行わず、アプリ利用についても消極的である
- 休眠ユーザー・・・しばらくアプリを使っていたが、何かしらの理由で利用停止している
など、アプリ利用状況に応じてセグメントが可能です。
そしてセグメントをもとに、
- ホットなユーザー・・・関連アプリのダウンロードについての広告配信
- コールドなユーザーや休眠ユーザー・・・ガチャ無料、新コンテンツ開設などの広告配信
というように、それぞれのセグメントに合った広告を配信できるようになります。
4.まとめ
今回はIDFAとは何か、そしてAAIDとの関係性や活用法などを分かりやすく解説してきました。IDFAやAAIDといった広告識別子を活用することでユーザーをトラッキングできるようになり、データをもとに細かいセグメントやピンポイントな広告配信が可能になります。
しかし、2021年以降、IDFAの取得がオプトインと変化します。その影響で、アプリマーティング界隈では、大きな変化が想定されます。詳しく知りたい方はこちらの記事をぜひ読んでみてください。