PMFとは?マーケット重視の考え方で適切にモノを売ろう!

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といった商品が受け入れられているのは、上手くユーザーの需要を読み取ったからです。上記のような商品はいわゆる「PMF」の状態であり、ユーザーニーズに沿いながら実際に市場でシェアを獲得している事例の1つになります。

PMFを達成するのは難しいですが、成功すれば長期間自社の商品やサービスが売れる状況を作り出せるでしょう。今回はPMFとは何か、そして重要なPSFとの違いや関連性、計測するための指標などを解説していきます。

1.PMFは、市場に商品・サービスが受け入れられている好ましい状態を表す!

PMFは「Product Market Fit」の略称です。「自社がターゲットとした市場に、適切な状態で商品やサービスを販売できている状態」を表しています。PMFになっている商品・サービスはユーザーへ受け入れられているニーズに沿ったものであり、長期間リピーターを確保できる可能性も上がります。

マーケティングの重要性は確実に増えているでしょう。似たような価格やコンセプトの商品が大量に出回っており、そういったコモディティ(ありふれている)状態から脱却しながら競合を負かして商品・サービスのシェアを獲得するのにマーケティングが不可欠だからです。

そしてさまざまなマーケティング施策を行いながら改善した結果、PMFに近づくのが企業の目標の1つだと言えます。PMFを達成するには

  • 市場のターゲットユーザーのニーズを商品・サービスがクリアしている
  • クリアしている上でそう認識されて、一定のシェアを確保できている

といった条件に自社商品・サービスが該当するか確認する必要があります。

PMFは市場へ新規参入するスタートアップや、新規事業を立ち上げた企業などがチェックすべき概念です。既存市場でシェアを獲得している競合へ勝つためには、差別化を行いながら上手く商品・サービスのシェアを確保してPMFを実現する必要があるからです。

2.PMFを達成する手順とは?PSFも含めて説明

ここからはPMFを達成する手順を解説していきます。

1.まずはPSFの状態を作る

PMFと似たような言葉に「PSF」があります。PSFとは「Problem Solution Fit」の略称であり、「自社商品・サービスの利用対象となるユーザーの悩み・課題を理解して、解決策を導き出せている状態」を表します。PMFを達成するにはまずPSFを達成して、市場へ適切に参入できる準備をする必要があるのがポイントです。

PSFは次のような手順で進めていきます。

  1. ユーザーの悩み・課題を明確にする
  2. 具体的な解決策を探していく
  3. 協力者を探す
  4. ユーザーの具体的な購買意欲を調べる

まずはユーザーの悩みや課題を明確にしていきます。具体的には

  • ユーザーを実際に招集してヒアリングを行う
  • ユーザーにアンケートを配布して回答してもらう

といった方法で悩み・課題を調査していくのがポイントです。

ヒアリングでは感情も含めたユーザーの悩み・課題を聞きやすいですし、アンケートだと効率よく複数のユーザーから回答を集められます。自社に合った方法で悩み・課題を可視化してみてください。

悩み・課題を見つけたら、次は解決策を考えていきます。具体的には

  • 悩みや課題をしっかり解消できるのか
  • 顧客が理解してくれる内容であるか
  • 本当に必要だと思われる内容かどうか

といった点で活用できる策かどうか確認していきます。

解決策が見つかったら次は協力者を探します。商品・サービスの開発・検証に協力してくれる企業や個人を発券するのがポイントです。長期的に協力ができるかも考えて依頼を考えていきましょう。

最後にユーザーの購買意欲をチェックしていきます。購買意欲の調査は

  • 適切な価格帯の確認
  • 意欲が上がるような機能が商品・サービスにあるかどうか
  • 商品・サービスに意欲を下げる問題がないか

といった点をチェックして行いましょう。

ここまでできたらPSFの状態を作り出せるはずです。

2.MVPを開発して検証を行う

PSFを達成できたら、次は「MVP」を作っていきます。MVPとは「Minimum Viable Product」のことであり、いわゆるプロトタイプの商品・サービスです。実用に対して最小限の機能を有した商品・サービスを表しています。

最小限の機能であれば短期間で開発が済むでしょう。MVPを作ったら実際に市場へ投入して、検証ができる環境を構築していくのもポイントです。

3.MVPが市場と親和性が高いのか調べる

MVPを市場へ投入できたら、

  • 商品・サービスの需要
  • 需要の変化
  • 商品・サービス内容変更の必要性

などを調査して市場と自社商品・サービスの親和性を調査していきます。

現代は流動性が激しく商品・サービスの陳腐化も起こりやすいです。ですから親和性を調べながら柔軟にユーザーニーズを把握していき、商品・サービスへ反映させていく必要があります。

4.PMFを達成できているか確認する

次にPMFを達成できているのか確認していきます。

  • 実際に自社商品・サービスのシェアが目標通り成長しているか
  • アンケートの結果などで高い顧客満足度を獲得できているか

といった確認を行っていき、PMFが実現できているのかチェックするのがポイントです。

PMFが達成できていなかったら、商品・サービスを改善していく必要があります。また達成できていても将来的にPMFでなくなる可能性もあるので、継続的に施策を回していき長期間PMFを維持できるようにしていきましょう。

3.PMFを計測するための指標とは?適切に設定して企業成長へつなげよう

PMFを計測するためには指標が必要です。ここからは設定すべきPMF向け指標をご紹介していきます。

NPS

NPSとは「Net Promoter Score」の略であり、「ユーザーが自社商品・サービスにどれだけロイヤリティがあるのか」を調べる指標です。ユーザーが他の関係者へ自社商品・サービスのよい口コミを広げてくれるかどうかを把握できるのがポイントになります。

NPSでは一般的に0~10で自社商品・サービスがどれだけ好きかを確認します。そして

  • 10~9:推奨者(よい口コミを広げてくれる人)
  • 8~7:中立者(どちらでもない)
  • 6~0:批判者(悪い口コミを広げてしまう人)

という3段階で計測を行い、推奨者から批判者を引いて割合を出し、ロイヤリティレベルを可視化していきます。

NPSについてはマイナスになることも多いですが、プラスになるよう施策を回してロイヤリティを成長させてみてください。

エンゲージメント

エンゲージメントは商品・サービスへアクションを取っているユーザー、つまり

  • 商談へとつながっているか
  • 購入を達成できているか

といったコンバージョンにかかわる行動を取っているユーザーを可視化可能です。エンゲージメントが多いほど売上も成長するでしょう。

  • 客観的に調査できているか
  • 商品・サービスを通じて得られる体験を可視化できているか

といった点も確認しながらエンゲージメントを確認してみてください。

リテンション率

リテンション率はユーザーの長期的な維持にかかわる指標です。既存のユーザーがどれだけ商品を継続利用しているかを表す指標になります。

リテンション率を基にPMFを確認するには、「リテンションカーブ」のグラフを活用するのがポイントです。リテンション率を縦に、商品・サービス提供開始からの継続期間を横においてグラフ化したものになります。

リテンションカーブについては最初下降しているが、段々と横ばいになってリテンション率が安定している状態だと好ましいです。

4.まとめ

今回はPMFとは何か、そして実現する手順や関係する指標などをご紹介してきました。

PMFを達成するにはまずPSFを実現してから、施策を回して商品・サービスが継続的に受け入れられる状態を作り出す必要があります。手順に沿いながら柔軟に施策を実行して競合に対抗できる力を付けていきましょう。

「iOSアプリを新規で作って競合よりシェアを成長させたい」といった方はぜひPMFを意識してみてください。