プッシュ通知の仕組みを把握して適切なマーケティングを!

プッシュ通知って何?

モバイルアプリには、他のコンテンツでは使えないさまざまな機能が搭載されています。その中でも代表的なのが、プッシュ通知です。

プッシュ通知を活用すると、ユーザーのアプリ利用状況などに応じて適切なメッセージを発信してリピートなどにつなげられる可能性があります。プッシュ通知を有効活用するには、仕組みがどうなっているかなど基本を知ることが重要です。

今回はアプリ運営で欠かせないプッシュ通知とは何か、そしてプッシュ通知の基本的な仕組みなどを解説していきます。

1.プッシュ通知とは?

プッシュ通知とは、ユーザーのスマホなどモバイル端末にポップアップ形式で送られる通知を指します。

プッシュ通知はメールなどと違って、情報発信力が高いのが特徴です。指定のアプリがインストールさえされていれば、そのアプリに関する情報をリアルタイムで画面にポップアップ発信できます。これに加えてバイブレーションで受信が伝わったりと、ユーザーが通知に気づきやすいのがメリットです。

そのためプッシュ通知は、確実にメッセージを届けられる手段としてアプリマーケティングでも有効に活用されています。たとえば

・ユーザー属性に応じたセール情報やクーポンなどの発信
・休眠顧客に再起動を促す情報を送信した上での掘り起こし
・最新情報のいち早い発信

こういった施策に、プッシュ通知がよく利用されています。

またプッシュ通知は、メールのように開封率などを測定可能です。ですからマーケティング効果を細かく分析し、それぞれのユーザーにどのようなプッシュ通知配信を行えばよいか確実な戦略を立てられるのもメリットとなっています。

ちなみにプッシュ通知には、

  • ローカル通知・・・アプリにあらかじめトリガーを設定しておき、イベントが発生した際にインターネットを通さずローカル環境で情報発信
  • リモート通知・・・インターネットを通じてリアルタイムで情報発信する

の2種類があります。

たとえば時間の通知やしばらく起動していない際のメッセージ通知などはローカル通知、1日限定セールや時限式クーポンなどの情報発信にはリモート通知が使われます。

ちなみに「PWA(プログレッシブ・ウェブアプリ)」では、プッシュ通知が簡単に実装できることで話題になっています。このように、プッシュ通知はモバイル向けのマーケティング手法を支える機能として重要視されています。

2.プッシュ通知の仕組みとは?

ローカル通知の仕組みは、あからじめ組み込まれた内容に応じてメッセージが自動表示されるだけと簡単です。

一方リモート通知をネイティブアプリで発信する場合は、主に次のような仕組みで発信が成立します。

モバイル端末のデバイストークンを把握する

まずは、モバイル端末に発行された「デバイストークン(各デバイスを識別するためのID)」をアプリケーションサーバーで把握して保存します。

デバイストークンは、デバイス側が各プッシュ通知サービス(次の章で解説します)にアクセスを行うことで取得します。このデバイストークンを、アプリケーションサーバー側に保存しておきます。

アプリケーションサーバーがプッシュ通知用サーバーに配信をリクエストする

次にアプリケーションサーバーが、プッシュ通知配信用サーバーにプッシュ通知配信依頼をかけます。

アプリケーションサーバーはプッシュ通知配信リクエストを出す際、いっしょに保存しておいたデバイストークンを送信します。受け取ったプッシュ通知配信用サーバーでは、デバイストークンがそれぞれどの端末を表しているのかデータベースで管理しています。

そこでリクエストを受けた際に受け取ったデバイストークンをもとに情報を照合し、どの端末にプッシュ通知を送ればよいか判断します。

プッシュ通知用サーバーが指定メッセージを指定デバイスに送信する

どの端末にメッセージを送ればよいか判断した後は、実際にプッシュ通知配信用サーバーから指定端末にメッセージが送信されます。ユーザー側はポップアップ表示やバイブレーションなどでプッシュ通知の存在に気づき、メッセージを読むことになります。

以上が、プッシュ通知の大まかな仕組みです。ちなみに外部ツールを使用してプッシュ通知を実装すれば、実装時間を短縮できるだけでなくWebサイトなどネイティブアプリ以外のコンテンツにも簡単にプッシュ通知を送信できるようになります。

またPWAでプッシュ通知を実装する場合は、「Service Worker」を使ってコードを入力する必要があります。Service Workerは「Java Script」ベースのライブラリなので、フロントエンドの知識やスキルがあると実装が簡単になるでしょう。

3.iPhoneとAndroidで何が違うのか

ここからは「iPhone」と「Androidスマホ」のプッシュ通知の違いをご紹介していきます。

iPhoneの場合

iPhoneの場合、「APNs(Apple Push Notification Service)」を使うとプッシュ通知が実装可能になります。

専用のプロジェクトを作成してAPNsを有効化、証明書を発行してプログラミングを行い、アプリにプッシュ通知機能を組み込んでいきます。実装後はきちんと予想通りにプッシュ通知が起動するか、テストも忘れないようにしましょう。

Androidの場合

Androidのスマホの場合は「MBaaS(モバイル用のバックエンドサービス)」である「Firebase」の一機能、「Firebase Cloud Messaging(FCM)」を利用します。以前は「GCM(Google Cloud Messaging)」というプッシュ通知サービスが使われていましたが、提供元の「Google」が2019年4月にサービスを打ち切り、FCMへの移行を促しています。

まずFirebaseに登録後ログインし、プロジェクトを作成します。そしてコードを入力し、各種設定を行っていきます。ちなみにFCMはiPhoneなどデバイスにもプッシュ通知を送信できるため、複数のアプリプッシュ通知を一元管理できて便利です。

Androidの場合は、アプリのプッシュ通知が基本デフォルトでONになっています。ですから通知をOFFにするためには、設定画面などからプッシュ通知をOFFにする必要があります。

4.まとめ

今回はプッシュ通知とは何か、そして仕組みや端末間での違いなどを解説してきました。

プッシュ通知を使えばユーザーに気づいてもらいやすい状態で効果的に情報を発信しながら、開封率などを分析して次のマーケティングに役立てられます。プッシュ通知の基本的な仕組みや端末ごとの動作の違いなどを本記事で理解できたことで、プッシュ通知の活用へ一歩近づいたはずです。

どんな業種でも、今後アプリのプッシュ通知の活用は重要になってきます。ぜひこれからも学習を行い、効果的にプッシュ通知を運用してください。