Pangleが出したモバイルRPG市場調査結果!パブリッシャープラットフォーム利用者が注目したいポイントをわかりやすく解説

短尺動画のSNSとして知られている「TikTok」の運営は、アプリ広告のパブリッシャープラットフォームである「Pangle」を提供しています。

Pangleは最近、Newzooという調査会社と協力してRPGモバイルアプリ市場を分析・結果を公表しました。そこにはアジア市場が成長しているといった注目したいポイントがいくつか見受けられます。

今回はPangleとNewzooが共同で公表した、RPGモバイルアプリ市場の調査ポイントをわかりやすく説していきます。

※Pangleを運営しているTikTokの広告について知りたい方はこちら

1.RPG市場調査結果をPangleとNewzooが報告!そもそも彼らは何者?

2022年1月25日、PangleとNewzooは「ロールプレイングゲームアジアと欧米市場の比較と分析」というレポートを公表しました。調査対象がアジアと欧米となっているのは、Pangleがアジア、Newzooがヨーロッパを拠点として活躍しているからでしょう。

PangleとNewzooについて詳しく知らない方もいらっしゃると思うので、まずはそれぞれの概要を解説していきます。

Pangleとは

Pangleとは、Tiktok(正式にはTikTok For Business)が展開しているモバイルアプリのプラットフォームです。広告主はパブリッシャープラットフォームとしてPangleを使うことで、プレイアブル広告と言ったさまざまな静止画・動画広告を使いながらアプリネットワークに広告を発信できます。

またメールマガジンや利用ガイドなどのサービスを無料で利用可能であり、エキスパートからのサポートまで受けられるので安心して登録できるのもポイントです。ちなみに登録はすぐできますし、無料なのもポイントになっています。

Newzooとは

Newzooとは、オランダを拠点として活躍している調査会社です。Pangleは「Newzooはゲーム市場の洞察や分析において世界で最も信頼・引用されるソース元」だと説明しています。

Newzooが得意とするのは、ゲーム市場の調査です。また顧客を

  • ターゲティング
  • 分析
  • 戦略策定

といった分野でサポートを提供しており、日本企業ともパートナーを組んで商品・サービスを拡充しようとしています。

2.【わかりやすく】PangleとNewzooが出したRPG市場調査のポイント!アジア市場が成長中

ここからはPangleとNewzooが出したRPGモバイルアプリ市場調査のポイントを、わかりやすくご紹介していきます。

アジアがRPGモバイルアプリにおいて最大の市場に

調査によると2020年のモバイルアプリ全体の収益は869億ドルです。そしてその中でRPGモバイルアプリの収益は185億ドルと、市場全体の20%以上を占める結果となっています。

そしてRPGは欧米よりもアジアで人気や影響力が高いこともわかっています。RPGモバイルアプリ市場の収益を国ごとにわけてみると、

  • 1位:中国・・・78.4億ドル
  • 2位:日本・・・34.6億ドル
  • 3位:韓国・・・20.4億ドル

といったようにトップはすべてアジア圏の国になりました。

ちなみにRPGジャンルにおいて人気がある(収益を多く得られている)のは、

  • 日本やアメリカ、イギリス:コレクション型PRG
  • 韓国:MMO PRG

となっています。

アプリ内課金は重要な収益ソースとなっている

RPGモバイルアプリと言えば、アプリ内だけで使える防具や武器といったアイテムを購入して、強化に使うのが主流です。今回の調査結果にもその影響が表れており、

  • RPGモバイルアプリではIAP、つまりアプリ内課金が広く採用されている
  • ガチャシステムは課金を促進するうえで重要になっている

という結果が出ています。

ただしガチャシステムを導入する場合は

  • レアアイテムのドロップ率
  • 課金を促すタイミング
  • 無料といったキャンペーンの開催タイミングや規模

などを上手く調整しないと失敗してしまうリスクがある点にも留意する必要があります。

RPGプレイヤー自体はある程度ゲーム内の広告を許容している

アプリ内課金はRPGモバイルアプリにおいて重要ですが、同時にゲーム内広告(IAA)も重要になってきています。というのもRPGモバイルプレイヤーは、ある程度ゲーム内広告を許容しているという結果が調査結果に出ているからです。

モバイルアプリ全体とRPGモバイルアプリに分けてプレイヤーの反応を比較してみると

  • 無料プレイ可能ならば広告を受け入れる:モバイルアプリ66%、RPG69%
  • ゲーム内アイテムや通貨を入手できるならば広告を受け入れる:モバイルアプリ69%、RPG73%
  • 報酬が増加するならば長く広告を視聴してもよい:モバイルアプリ:65%、RPG68%

という結果が出ています。RPGモバイルアプリプレイヤーのゲーム内広告許容率が、全体より高めなのがわかるでしょう。

またRPGプレイヤーの内83%が、何かしらインセンティブを得られるならばゲーム内広告を視聴してもよいと回答しています。

ハイブリッド型の広告収益モデルを採用するアプリが増加している

RPGモバイルアプリではアプリ内課金のほうがゲーム内広告よりも普及しています。ゲーム内広告は非課金ユーザーから収益を得る方法としても使われていますが、RPGでは没入感が重要となるためインタースティシャルやバナーといったはっきり広告とわかるタイプは好かれていません。代わりに

  • インセンティブを得られるリワード広告
  • ゲーム体験を邪魔しにくいネイティブ広告

といったタイプがよく使われる傾向にあるようです。

RPGモバイルアプリではアプリ内課金をメインにしているため、プレイヤーの視聴できるゲーム内広告数に制限を掛けたりしてアプリ内課金の収益を確保するケースが多いです。ただし最近では両形式を合わせたハイブリッド式の広告モデルが受け入れられつつあります。

さらに今後は割り込み式ではない広告フォーマットが増えることが見込まれており、より多様的な収益モデルが登場するものと思われます。

3.PangleとNewzooのデータを見てRPG開発者が広告で意識すべきこととは?没入感を損なわないように配信しよう

PangleとNewzooのデータを見て、PRGモバイルアプリ開発者は広告を出す際、

  • アジアのほうで受け入れられやすいことを認識する
  • 調整しながら適切な配信量を確保する
  • 没入感を損なわない広告形式を利用する

といった点を意識しておくとよいでしょう。

日本国外でアプリ広告を配信する場合は、中国や韓国ユーザー向けに発信するとよい結果が得られるかもしれません。またRPGモバイルアプリで広告が受け入れられやすいと言っても同じ広告を見せ続けると離脱されるリスクもあるため、フリークエンシーを意識して適切な配信量を確保してみてください。

没入感を損なわないよう、リワード式のプレイアブル広告を利用してデモプレイをしてもらう、といった手法でユーザーを増やしてみましょう。Pangleを使うとプレイアブル広告といった方式で広告を打てるので便利です。

4.まとめ

今回はわかりやすく、PangleとNewzooが公表したRPGモバイルアプリ市場調査のポイントを解説してきました。

パブリッシャープラットフォームとしてPangleは利用価値が高いので、ぜひ広告配信する際などに活用してみましょう。特にRPGモバイルアプリの広告配信で使われているネイティブ広告やプレイアブル広告を出す際は、両方に対応しているPangleを利用してみると便利です。

ちなみに将来的なRPGモバイルアプリ市場の動向を知るために、今後もPangleやNewzooの調査情報を確認してみるのも有効でしょう。調査結果をマーケティングに活かして広告運用してみてください。