TikTokは若年層を中心に使われているSNSです。トレンドの中心にあるSNSでもあり、2022年度7月には「2022年上半期トレンド」が発表されたことでも話題になりました。
TikTokの上半期トレンドなどを確認すると、宣伝動画・広告等を考える際にも役立つでしょう。今回は2022上半期トレンドの受賞作やノミネート作品、マーケティング面で確認しておく意義などをご紹介していきます。
1.TikTokの2022上半期トレンド!各部門賞と大賞をご紹介
TikTokの2022上半期トレンドは、2022年6月16日にノミネートが発表されました。また同日にユーザーからの投票も受け付け開始しています(2022年6月28日に締め切り)。
TikTok2022上半期トレンドは
- ハッシュタグチャレンジ:投稿に使用された中で特に人気のあったキーワード
- 音楽:投稿等に使われてTikTokで流行した楽曲
- エフェクト:特に多く使われた加工用エフェクト
に「最優秀賞(大賞)」を加えた合計4部門の受賞トレンドを、ユーザーの投票やTikTok側でのデータ集計などによって決めるイベントでした。
2022上半期トレンドは合計30個もあり、その中からどれが受賞されるのかユーザーの間でも話題になりました。
そして受賞の模様はTikTokの「TikTok Creative Festival TOKYO」ライブ配信にてリアルタイム放映されています。「TikTok Creative Festival TOKYO」は日本初のTikTokオフラインイベントで、有名芸人をMC、トレンドに関係した著名人をゲストとして呼んでトレンドの表彰が行われるイベントになっていました。
各部門、そして大賞の受賞トレンドは次の通りです。
チャレンジ部門:PAKU
チャレンジ部門には「meiyo」氏が作詞・作曲を務め、「asmi」氏がボーカルを務める「PAKU」が選ばれました。
PAKUは10代を中心に特徴的・ポップな歌詞が話題となり、TikTokで再生回数23億回を突破した人気曲です。そして楽曲といっしょにダンス等を披露するチャレンジにおいて「#PAKU」に紐づいた多数の動画が投稿されました。
またダンス以外でもスイーツの調理や食品のレビューなどにも使われ、人気の高さをうかがわせます。
ミュージック部門:W/X/Y
TikTokで流行した楽曲を表彰する「ミュージック部門」では、ラブソングである「W/X/Y」が受賞されました。
シンガー・ソングライターである「TaniYuuki」氏が歌うこの曲は、付き合っている男女の日常を歌で描き、多くの方にダンス披露・歌唱といった動画で活用されています。動画再生数が1億回を超えるといった快挙も成し遂げました。
Tani Yuuki氏は「Myra」といったTikTokで人気になっている曲を他にも提供している実績があり、今後の活躍についても注目されています。
エフェクト部門:ハートアイズ
TikTokで動画の加工に使われたエフェクトを表彰する「エフェクト部門」では、「ハートアイズ」が受賞されました。
瞳孔にハート型のオブジェクトが見えるように加工のできるハートアイズは、かわいく自分を飾りながらダンス等を披露できるエフェクトとして人気を博しています。他のエフェクトと比較すると大規模な加工エフェクトではありませんが、シンプルなのが理由で使いやすいことなどが受賞のきっかけになったと思われます。
またハートアイズは有名タレントのTikTok投稿にも活用されており、そういった背景も今回の受賞に貢献しているでしょう。
大賞:ロマンスの神様
TikTok全体でのトレンドを決める大賞には、「ロマンスの神様」が選ばれました。
ロマンスの神様はもともとTikTok内で初めて流行した曲ではありません。「広瀬香美」氏が発表した90年代にヒットした楽曲です。本来トレンドにならなそうなこの楽曲ですが、振り付け活動などを行っている「タイガ」氏が独自の振り付け動画を投稿、それをきっかけに人気が再燃しました。ちなみに広瀬香美氏もタイガ氏も、今回のTikTok Creative Festival TOKYOにゲスト参加しています。
関連動画の総再生数が16億回を超えたりと若い人の間でも人気となり、いわゆるリバイバルヒットが起こったのがポイントです。このようにTikTokでは、ときおり古い楽曲やキーワードなどがトレンド入りすることがあります。懐かしい要素が若い方にとっては新鮮に見える事例の1つと言えるでしょう。
2.惜しくも賞には輝かず!TikTokの2022上半期トレンドその他ノミネートを抜粋してご紹介
ここからは惜しくも賞には輝きませんでしたが、ノミネートされたキーワードをいくつかご紹介していきます。
チャレンジ部門:#ネコニャンニャンニャン
チャレンジ部門のノミネートキーワードです。もともとは1979年に発表された楽曲ですが、ダンス・イラスト投稿などで話題となりノミネートされることになりました。
「合言葉は?~」で始まるフレーズなどが人気となり、若い方の間に広まっています。ロマンスの神様と同じくリバイバルヒットした楽曲です。
ミュージック部門:WA DA DA
ミュージック部門のノミネートキーワードです。
韓国のオーディション番組をきっかけにデビューしたグローバルガールズグループ、「Kep1er」のデビュー曲です。MVのサビ振り付け等を真似する動画が広まり総再生数が21億回を突破するといった実績を成し遂げています。日本の芸能人・アーティストなども多用した楽曲です。
エフェクト部門:アウトラインペン
エフェクト部門のノミネートキーワードです。
撮影中のオブジェクトを一筆書きイラストで表現できるエフェクトであり、自画像を描いたりする際に使われています。緩いタッチを実際のオブジェクトに重ね掛けすることで味を出すことが可能であり、変な絵を描いてユニークな表現をする際に使われているのがポイントです。
3.TikTokの2022上半期トレンド、マーケターとして知るメリットは?
TikTokの2022上半期トレンドに限らず、TikTokのイベントで公表されるトレンドの情報はマーケティングでも参考になります。
たとえば
- TikTokで宣伝動画を制作・提供する際にどういったトレンドワードをハッシュタグ付けすればよいのか
- どういったトレンドを入れて広告動画を作成すればよいか
といったことが分かるでしょう。また全体のトレンド傾向を調べることで、「今後はこういった要素がトレンドとなるだろう」といった推測ができる点もメリットです。
今後も2022下半期トレンドや、2023上半期トレンドなどが発表されるでしょう。そのたびにどんなトレンドがTikTokで発生しているのかチェックできると、都度マーケティングの参考になるのでTikTokでの宣伝時に有利です。
TikTokのトレンド情報はエンターテイメント性が高い(サブカルチャーに関するものなどが多い)ので、楽しみながら調査してみてください。
4.まとめ
今回はTikTokの2022上半期トレンドの受賞作やノミネート作品をご紹介してきました。
30年近く前に流行ったような歌が誰かに取り上げられて受賞に輝いたりと、トレンドは面白いものになっていることが多いです。継続して調査することである程度のトレンド法則性を見つけ出せる可能性もあるでしょう。
ぜひ楽しみながらTikTokのトレンドを調査して、宣伝等に役立ててみてください。