Googleの検索アルゴリズムは、店舗に関する検索では周辺地域に関する情報をピックアップして出すようにしたりと、いろいろなアップデートが入り便利になっています。中でも大きなアップデートは名称付きで呼ばれ、SEO担当者としては必ずチェックしておかなければいけません。
今回新しく「ヘルプフル コンテンツ アップデート(Helpful Content Update)」が登場しました。ヘルプフル コンテンツ アップデートでは質の低いコンテンツが重点的に淘汰されるようになったりと、さらにユーザー目線での変更が入っています。
今回はGoogle検索アルゴリズムのアップデート内容をご紹介していきます。
1.Google 検索アルゴリズムがアップデート!Helpful Content Updateとは
Google検索アルゴリズムは定期的にアップデートされていますが、2022年8月19日には名称付きの大型アップデート、ヘルプフル コンテンツ アップデートが発表されました。
ヘルプフル コンテンツ アップデートでは「ユーザーに対して役立つコンテンツを評価して、検索数等の獲得を目的としたコンテンツは上位表示しない」を目的としたアップデートを行っています。今回のアップデートは
- 検索エンジンの仕組みだけを考えたコンテンツは淘汰される可能性がある
- 最初は英語コンテンツのみだが、日本でも検証終了次第適用される可能性が高い
- 評価単位はページではなく、そのページが属しているWebサイトすべて
といった特徴があり、ユーザーファーストやページ単位ではなくWebサイト全体が評価を受けてしまう点などを注意して確認する必要があります。
従来もテクニックのみに頼ったコンテンツはユーザー目線で役立つとは限らず、上位表示が難しくなってい這いました。しかし今回の検索アルゴリズムアップデートにより、その方向性がより顕著に表れているのがポイントです。今までユーザーファーストの姿勢を取っていた担当者の方は問題ないでしょうが、これからSEO対策に携わる方などは注意してアップデート内容を確認してみましょう。
2.Google 検索アルゴリズムがアップデートしたら、いったい何が起きるの?
ここでは従来の大型アップデートで何があったのか、そして今回のGoogle検索アルゴリズムアップデートで何が起こるのかを解説していきます。
歴史で振り返る!Google検索アルゴリズムアップデートの今まで
今まで次のようなアップデートが行われてきました。
検索エンジンの仕組みが成熟していない:2010年以前
2010年以前には、実に10回以上の大型アップデートが行われています。しかし
- まだAIが活用されていない
- キーワードと表示順位の関係性が今よりも大きかった
といった背景により、たとえばキーワードを意味なく連呼しているような質の低いコンテンツも上位表示されるようになっていました。また望んでいる情報がすぐに表示されるとは限らず、ユーザビリティにも問題がありました。
それを以下のようなアップデートを次々に行い、是正していったのがポイントです。
ベニスアップデート:2014年
冒頭でご紹介した、店舗等に関する情報検索に関して周辺地域の情報を重点的に表示するようにしたアップデートです。店舗等に関する情報検索では周辺地域で今すぐ入れる場所を検索しているパターンが多いため、採用されたアップデートになっています。
ベニスアップデートによって
- 地域名が入っている
- 位置情報がONになっている
といった条件の元、周辺地域の店舗・施設に関する情報が上位表示されるようになっています。
- 美容院
- スーパー
- 飲食店
といったあらゆる店舗に関する情報検索が対象であり、こういった業種では周辺地域の検索ボリュームまで考えてSEO対策を行う必要性が上がっています。
モバイルフレンドリーアップデート:2015年
スマートフォンのシェアが増え、PCに代わるデジタルデバイスとして普及しているところへ入ったアップデートです。
モバイルフレンドりー、つまりモバイル機器へ優しい作りになっているWebサイトを評価するアップデートでした。具体的には
- スマートフォンでも見やすいデザイン
- ボタン操作などがタップ等で簡単にできる
- テキストがスマートフォンでも読みやすい行間隔、サイズである
といった、スマートフォンでの利用環境等を想定した作りになっていると高く評価される仕組みです。この仕組みは依然として変わっていないでしょう。
今ではスマートフォン基準でWebサイトを作ることは珍しくありません。モバイルフレンドリーアップデートを意識している方が多くなっている証明にもなっています。
ヘルプフル コンテンツ アップデートで起こること
ヘルプフル コンテンツ アップデートによって、次のような変化がGoogleの検索アルゴリズムで起こるでしょう。
- 独自性がない、キーワードといった要素のみに重点を置いたWebサイトが上位表示されにくくなる
- 数ページ質の低いコンテンツがあるだけでWebサイト全体の評価が下がる可能性がある
- 機械学習の精度がより高度に
今回のGoogle検索アルゴリズムアップデートによって、独自性のない、アピール性の低いコンテンツは上位表示されにくくなります。またその上キーワードを複数入れ込む、といった検索エンジン重視の姿勢が強過ぎると評価が下がる恐れがあります。キーワード入れ込みといった対応は、ユーザー目線コンテンツを実現するための一部であることを考えながらコンテンツを制作する必要があるでしょう。
また今回のアップデートはWebサイト全体に影響するので、質の低いコンテンツが少しでも混ざっているとWebサイト全体が評価ダウンするリスクもあります。質の低いコンテンツを洗い出して非表示にするといった対応が必要です。
さらに機械学習の精度が今までよりさらに上がるでしょう。人間と同じような判断のできる高度なAIへまた一歩近づいており、今後はさらにAIの判断を注視する必要があります。
3.Google 検索アルゴリズムがアップデートして日本で適用される前にやるべきこと
Google検索アルゴリズムアップデートに関して、日本で適用される前に私たちができる対応は次の通りです。
- 質の低いコンテンツを洗い出して改修、あるいは削除等を行う
- ユーザーの行動を重点に置いた分析・対応を行う
- people-firstの内容を確認する
まず質の低いコンテンツは洗い出した上で変更して質を上げる、あるいは削除等で表示されないようにするのがよいです。Webサイト全体の評価が下がる事象を防げます。
またユーザーの行動をデータで確認・分析して対策へ落とし込むスキルも必要です。キーワードの含有率などを意識し過ぎると検索エンジン重視のコンテンツになってしまうリスクがあります。
さらにGoogle提唱の「people-first」について理解しておくのも重要です。Googleの公式サイト等で情報をチェックしてみてください。
4.まとめ
今回はGoogle検索アルゴリズムのアップデート内容をご紹介してきました。
Google検索アルゴリズムアップデートによって、今までよりさらにユーザー目線のコンテンツ制作が重視されるようになるでしょう。質の低いコンテンツを変更・削除するなど、できる対策は複数あります。
ぜひ日本での公式適用前に、できることを行いスムーズなアップデート対応を行ってみてください。