ロングCPEリワード広告って何?

ロングCPEリワード広告を活用しよう

最近は「CPI(インストールごとに課金される形態)」の広告出稿数が増加し、高騰しているのがアプリ市場の課題になっています。課題を解決して費用対効果を高めるのに有効なのが「ロングCPEリワード広告(ロングリワード型のCPE広告)」です。

ロングCPEリワード広告を利用すると、効率よくユーザーのLTVを向上させながら収益化につなげることができます。今回は効果の高いアプリ広告を探している方向けに、ロングCPEリワード広告の仕組みやメリット、デメリットなどをお伝えしていきます。

1.ロングCPEリワード広告の仕組みとは?

ロングCPEリワード広告とは「アプリの深い地点にリワードが発生するエンゲージメントを指定する広告」を指します。

ロングCPEリワード広告の基本的な仕組みは、従来のCPE形式の広告と変わりありません。

1.広告プラットフォームなどを利用してポイントサイトやアプリなどへ広告出稿する
2.出稿先でエンゲージメントが発生するたびにユーザーへ報酬が発生する
3.出稿者は媒体側へ報酬の元となる広告費用を支払う

従来のCPEリワード広告とロングCPEリワード広告の違いは、エンゲージメントとして設定するユーザーの行動階層の深度の差です。

従来のCPEリワード広告では、たとえば「チュートリアル完了で成果」といった浅いエンゲージメントを設定していました。浅いエンゲージメントでもCPI型のリワード広告よりアプリに興味を持ってプレイするユーザーを増やせますが、それでも離脱率などは高まってしまいます。

対してロングCPEリワード広告では、「第4章までクリアで成果」といった深い地点にエンゲージメントを定めます。企業が「アプリのことが深く分かりユーザーの興味を引き続けられる地点」をエンゲージメント設定することで、広告の効果は最大化するのが特徴です。

深い地点にエンゲージメントを設定するロングCPEリワード広告

2.ロングCPEリワード広告のメリットとは?    

ロングCPEリワード広告のメリットは次の通りです。

複数のリワード広告掲載メディアに広告を出稿できる

リワード型の広告掲載メディアが広がっており、ロングCPEを始めとしたCPE広告を出稿しやすくなっているのが1つのポイントです。従来からリワード広告の出稿先として親しまれているリワードサイトも、以前より数が増えてきました。また近年では

・LINEマンガ
・ピッコマ
・めちゃコミック

といったマンガアプリも大量にリリースされており、アプリ内でマンガに使えるコインを獲得できる代わりにアプリのCPE広告を利用してもらう仕組みが確立されているのもポイントです。若い方を始めとしたマンガアプリユーザーにも、ロングCPE広告を利用すれば効率よくリーチが可能です。

またマンガアプリだけでなく

・ブラウザーゲーム
・ゲーム攻略サイト

などにもCPE広告を掲載できるようになっています。企業としては複数の条件に合った媒体に出稿しつつ、効果の出る媒体を測定できるメリッがあります。

成果地点を正確に設定すれば低リスク出稿が可能

CPI型広告の場合「とりあえずインストールだけしてリワードだけもらおう」というユーザーも多いです。ですからインストール後にすぐアプリを消してしまう、アプリに興味のないユーザーまで引き込んでしまうのがデメリットになります。

また従来のCPEの場合も、「チュートリアルだけ完了すればお金がもらえる」という軽いユーザーが多いです。CPIよりはリスクは低いですが離脱率が高くなってしまう可能性は否定できません。

ロングCPEリワード広告の場合、チュートリアルではなくさらにその先の第3章、第4章といった深い部分にエンゲージメントを設定します。企業がこの地点ならば絶対にユーザーがプレイを継続するという地点をエンゲージメント設定できれば、確実に収益を回収しながら広告を出稿できるようになります。

低リスクで出稿しやすいのもロングCPEリワード広告のメリットです。

アプリに興味のあるユーザーを集められるのでLTVが向上する

CPIや従来のCPE型のリワード広告とは違い、ロングCPEリワード広告では集客できるユーザーの母数が減少してしまう可能性はあります。しかし母数が多ければ効果が出るとは限りません。

たとえば

・CPI:100人集めて90%が離脱した
・CPE:70人集めて40%が離脱した
・ロングCPE:50人集めて10%が離脱した

とすると、ロングCPEが50×0.9=45人で最も多いユーザーを継続的に獲得することに成功した計算になります。

母数が減ってしまってもアプリプレイを継続しないユーザーをカットできる分、結果的には興味のあるユーザーだけを残してアピールができるようになるでしょう。そしてLTVも向上して長期的な収益向上にもつなげられます。

ロングCPEリワード広告のメリット

3.ロングCPEリワード広告のデメリットとは?

ロングCPEリワード広告のデメリットは次の通りです。

広告単価が増加する

ロングCPEリワード広告はリスクが低い代わりに高い広告単価が発生します。確実に収益が見込める単価に収めれば赤字にはなりませんが、最初に設定した広告単価のまま出稿を続けてしまうと費用対効果が最大化しない恐れがあります。

適切な広告単価は変わっていきます。ロングCPEリワード広告を運用する際は、リアルタイムで広告効果を測定して最も効果が出る広告単価を設定してみてください。

成果地点を間違えると途中の離脱率が高まってしまう

ロングCPEリワード広告ではアプリに深い興味を持ってくれるユーザーを集めやすい代わりに、成果地点を間違えると効果が薄くなってしまう危険性も含んでいます。

たとえばエンゲージメントを「ラスボス1章前までクリア」といった深過ぎる地点にしてしまうと、「流石にここまでクリアして報酬獲得するのは難しい」と思うユーザーが増加して離脱率も高まってしまうでしょう。エンゲージメント地点を深くすればするほど効果が挙がるとは限らないのが、ロングCPEリワード広告の難しい点です。

広告単価と同じように、成果地点についても広告運用しながら柔軟に変更していく必要があります。

エンゲージメントの成果計測に有効なのが「マルチCPEリワード広告(ステップアップリワード広告)」です。マルチCPEリワード広告では複数の地点をエンゲージメントとして設定することで、ユーザーが地点をクリアするたびに報酬を獲得できるようにします。

ユーザーのアプリに対する興味を継続しやすくなる他、成果地点ごとに計測を行って重要な箇所の特定や効果の出ている掲載媒体の選定などを行えるようになるのもメリットです。ロングCPEリワード広告を掲載する際はぜひマルチCPEリワード広告との併用も考えてみてください。

ロングCPEリワード広告のデメリット

4.まとめ

今回はロングCPEリワード広告とは何か、そしてそのメリットやデメリットなどを解説してきました。

ロングCPEリワード広告では深い地点にエンゲージメントを設定することで、本当に自社のアプリに興味を持って長期間プレイしてくれるユーザーを集めやすくなります。結果的に効率よくLTVを向上させられる低リスクの広告出稿が可能になるでしょう。

ただし効果を最大化できるように、最適な広告単価やエンゲージメント地点の設定などを計測を行いながら実施してみてください。