Google PlayやApp Storeなどのアプリストアでインストール数を増やすには、「ASO」関連の対策を行う必要があります。ASO対策を行うにはいろいろな方法がありますが、中でも最近はプロダクトページにおいて、「プレビュー動画」を活用する事例が増えているのがポイントです。
アプリ理解度を促進するためにも、ぜひプレビュー動画を活用してみてください。今回はASOにおけるプレビュー動画の効果や施策に活用する際のポイントなどを解説していきます。
※ASO全般の注意点に関してはこちらをご覧ください。
1.ASOにおけるプレビュー動画とは?どんなジャンルで使われている
ASOにおけるプレビュー動画とは、「アプリの詳細ページ、つまりプロダクトページにおいてユーザーにアプリ機能等を説明するための端的な動画」のことです。通常は各アプリストアのスクリーンショットにおいて、最初に表示されるコンテンツとなっています。
従来は静的な画像を複数利用してアプリの内容を説明するケースが多かったですが、動画をマーケティングで使うのが当たり前になるにつれて、プレビュー動画のプロダクトページ活用も増えてきました。特に
- ビジネス
- 天気予報
- ゲーム
といったジャンルでは、プレビュー動画が多く活用されています。
動画は画像よりもはるかに多くの情報を一度に伝えられます。ですから上記で解説したジャンルは、特に画像だけではプロダクトページ内での説明が不十分だと思われるようなケースが多い、あるいは動画のほうが短時間でのプロモーションに適していると思われやすいと予測できるでしょう。
たとえばゲームジャンルは、実際にキャラクターが動いている状態を確認することで直感的にゲームが自分に合っているかどうか判断できます。画像よりも動画での宣伝のほうがよりプレイ内容に即していて、分かりやすいのが想像できるでしょう。
このように動的に宣伝したほうがより効果的にプロダクトページ内で宣伝ができると判断できる場合は、ASO対策としてプレビュー動画を上げてみるのが有効です。
2.ASOにおけるプレビュー動画の重要性!アプリ理解度促進ができる
ASOにおけるプレビュー動画の重要性は、次の通りです。
- 動的なのでアピール性が高くなり大量の情報を伝達できる
- 動画を使っていない競合よりも目立つのでインストールされやすい
- アプリ理解に関するずれをなくせる
まず動的に映像が流れるので、閲覧するだけですぐ内容が入ってきます。映像で動く分画像よりも目立ちやすいので、アピール性も高いです。
また競合が動画を活用できていない場合、プレビュー動画をアップロードして説明することでインストールを促進できます。映像でアプリ移動の方法などが何となくわかるので、アプリ理解に関してずれをなくせるのもメリットです。
プロダクトページのテキスト最適化などといっしょに、ぜひプレビュー動画の活用もASO施策として導入してみてください。
3.ASOにおけるプレビュー動画アップロードのポイント!
ここからは、ASOにおけるプレビュー動画アップロードのポイントを解説していきます。
動画はすぐ確認できるように短時間にしておく
プレビューには「事前に見る」といった意味がありますが、事前にアプリの内容を確認する時間は短くする必要があります。ユーザーの判断材料になりながらも、プレビュー動画として最適な時間で内容を端的に説明すべきです。
具体例で言うと、あるゲームアプリでは15秒のプレビュー動画が最もよい効果を発揮しました。CVRが16.9%向上しています。他の比較動画は20秒を超過しており、15秒よりもCVR効果が半分以下でした。
このように15秒といった、TikTokなどの動画プラットフォームで多く上がっているような短い動画がプレビュー動画では好まれることを知っておきましょう。
説明の優先順位を付けてから制作する
アプリ内容をプレビュー動画で説明する際、思い浮かんだことをただそのまま順番に動画で説明するのはいけません。具体的には最も説明したい内容にフォーカスして作ると、宣伝効果が上がりやすくなります。
プレビュー動画の短い時間でコンセプトが伝わるようにするためには、最初の説明が肝心です。ARの化粧アプリであればARで女性の顔にメイクをする映像を最初に流したりといったように、最初の数秒でアプリのコンセプトが分かるようにしておきましょう。
むやみにたくさんの動画をアップロードしない
動画マーケティングにおいては、「動画を複数掲載したほうが効果が挙がりやすい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし動画をたくさん使ったからと言って、それが最適解になるとは限らないのです。
動画コンテンツがプロダクトページ内に多過ぎると
- 内容理解に時間が掛かるのではないか、という懸念を与えてしまう
- ユーザーのデータ容量を無駄に消費してしまうリスクがある
といったデメリットもあります。
必要であると明言できるような箇所で、ピンポイントにプレビュー動画を見せるのがよいでしょう。実際にあるアプリでは、プレビュー動画3本よりも2本のほうがCVR11.5%改善と高い効果を発揮しています。
無音でも内容が分かるようにする
プレビュー動画は、音ありで再生されるとは限りません。たとえばユーザーが消音にしていると、その時点でプレビュー動画設定に関係なく音はユーザーに聞こえないのがポイントです。
無音で聞かれるのを前提に、動画の構成や作りを考えるのも重要になってきます。
- 音なしでもシーンを見るだけで内容が頭に入ってくる
- 映像だけで内容が理解できるようにテキスト説明といっしょに再生されるようにする
といった工夫によって、無音でも問題なく内容が伝達されるプレビュー動画が作成可能です。
ABテストも行いながら動画の向きを決めてみる
アプリストアでスクリーンショット画像といっしょに動画を見せる際は、プレビュー動画も画像に合わせた方向へ統一すると見た目的に分かりやすいです。画像が縦向きであれば、プレビュー動画も縦向きで作成すると気持ちよいです。
ただし画像とプレビュー動画の方向が合っているのが、最適な見せ方とは限りません。あえて画像を縦向き、プレビュー動画を横向きにして成功している事例もあります。
画像と動画の向きのパターンについては、実際にどの方法が最適解なのか検証しないと分からない面もあります。ですからABテストを行いながら、一番閲覧されやすい、あるいはタップされやすいパターンを見つけてみましょう。
サムネイルも検討する
動画を再生する前に表示される、動画の内容を切り取った概要画像を「サムネイル」と呼びます。アプリストアでは「ポスターフレーム」とも呼ばれますが、このサムネイルも工夫する必要があります。
たとえプレビュー動画が自動的に再生されるとしても、サムネイルは必ずユーザーの目に留まるのがポイントです。この際サムネイルを見ても動画の内容が分からない、あるいは自分と合っていないと思われると再生を途中で止められてしまうなどのリスクがあります。YouTubeでのサムネイル選定が重要なのと同じように、アプリストアでのプレビュー動画サムネイルもユーザーに分かりやすく、目を引きやすいものである必要があります。
4.まとめ
今回はASOにおけるプレビュー動画の重要性を解説してきました。
プレビュー動画はスクリーンショット1枚目に表示される映像として、ASO面で大きな効果を発揮します。特に画像やテキストだけでは内容をすぐ説明しきれないというケースでは、プレビュー動画を活用すると課題解決が促進されるでしょう。
ただし動画の挿入数や向きなどに注意して、ABテストも行いながら最適解を検証してみてください。